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鳥公園の『abさんご』2022/研究 「近代的な個の輪郭をほどく演技体――『abさんご』を経由して、劇作論をしたためる――」

終了

鳥公園の『abさんご』2022/研究 「近代的な個の輪郭をほどく演技体――『abさんご』を経由して、劇作論をしたためる――」

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2022
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鳥公園の『abさんご』2022/蜂巣ももチーム・ワークインプログレス

2022 07 29

 『abさんご』の語り手の口調においては時制が揺れ、その時々の相応しい形を探って、出来事における能動/受動のスタンスが変容する。
 この語り口は、遠い昔に起こり過去のものとなった人間関係を回想して、それが良かったのか悪かったのか、受け身で語るのか、事象を主体的に全うするように語るのかを、その都度判断しようとしているように私には感じられる。一体だれのせいでこうなったのか、自分がどれだけのことを行ったのか、責任の所在を言語化しようとしても、その時々の文脈によってバイアスがかかり、揺らいでしまう。
 今回の試演会ではこの揺らぎに主眼を置いてテキストを探ることで、語り手の選びえなかった自由の可能性が露になり、また、その可能性を思い返すことで「二度と戻らない時間の経過=老い」の自覚になることを期待する。

鳥公園アソシエイトアーティスト 蜂巣もも

 

ワークインプログレス

日時=8月27日(土)17:00/28日(日)14:00

場所=おぐセンター二階(東京都荒川区西尾久2丁目31−1/JR田端駅より徒歩20分、都電荒川線小台駅より徒歩5分)

料金=無料、要予約

定員=各回10名

予約https://shibai-engine.net/prism/webform.php?d=wub4urku

※両日とも、終演後に1時間ほど今回の取り組みを検討するフィードバック会を行います。

 

8月27日(土)17:00の回は、鳥公園主宰の西尾佳織と創作メンバーで話します。
8月28日(日)14:00の回は、ゲストに能役者の清水寛二さんをお迎えします。

 

公開稽古

日時8月13日(土)13:00~17:00 20日(土)13:00~17:00

場所=円盤に乗る場(JR田端駅より徒歩20分、住所はお申込みいただいた方にお伝えします)

予約https://shibai-engine.net/prism/webform.php?d=cpuy1hpl

 

作品=黒田夏子『abさんご』(文藝春秋)

代表研究者=西尾佳織(鳥公園)

共同研究者蜂巣もも(鳥公園アソシエイトアーティスト)

研究協力者(出演)=鈴木正也libido:)、藤善麻夕帆

制作・運営=鳥公園

協力=481エンジン

 

学校法人瓜生山学園 京都芸術大学〈舞台芸術作品の創造・受容のための領域横断的・実践的研究拠点〉

https://k-pac.org/openlab/#kyoten

 

鈴木正也(すずきせいや)
1995年、新潟県生まれ。俳優。2018年、多摩美術大学美術学部演劇舞踊デザイン学科を卒業。2019年よりtheater apartment complex libido:に所属。近年の出演作品に、愛知県芸術劇場『ねー』、『libido:F:船の挨拶』など。

藤善麻夕帆(ふじよしまゆほ)
1996年、長崎県生まれ。2022年、俳優を志し本日から活動を始める。